強迫性障害
強迫性障害
強迫性障害は、強迫観念と強迫行為の2つの症状が、少なくとも2週間以上、ほぼ毎日みられ、生活に支障をきたす病気です。
強迫観念は、「鍵やガスの元栓をしめ忘れたのではないか」、「手にバイ菌がついているのではないか」(不潔恐怖)、「車で人をひいてしまったのではないか」(加害恐怖)などと、意思に反して繰り返し頭に浮かぶ考え、観念、イメージであり、不快感、不安、苦悩、苦痛を引き起こします。
強迫行為とは、強迫観念を抑え込もう、振り払おう、消してしまおう、中和しようとして、「鍵や戸締りやガスの元栓などを何度も確認する」(確認強迫)、「何度も手を洗う」(洗浄強迫)、「何度も同じ道を通る」などのくり返す行動や儀式的行為のことです。強迫行為は、自分でも過度で不合理でばかげた行動だと思いながらも行わずにはいられず、多くの時間やエネルギーを費やして社会生活や日常生活に支障をきたします。米国では強迫性障害の罹患率は1.9~3.3%と報告されており、日本の大学生対象の調査では罹患率は約1%程度と推定されています。